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高卒で電車運転士しながら独学で県庁のキャリアへ転職。築100年の古民家に住む。現在無職…どうするTakatora

【公務員試験】日本史はやまをはるな

今回は人文科学の日本史についてです。

行政として日本の歴史に関わっていくのですから、しっかり勉強していきましょう。

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1、出題頻度及び難易度

 

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日本史の出題頻度は、世界史とほぼ一緒です。

都道府県庁は2,3行程度の暗記さえすれば得点できる問題。国税専門官や国家一般職では背景知識を問う問題になります。

 

 

百聞は一見にしかずということで、実際に問題を眺めてみましょう。

 

 

2、都庁模試の抜粋

 

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まずは都庁の問題から平安時代に関する問題です。妥当なのは何番でしょう。

 

  1. 藤原冬嗣が、藤原薬子の変の際に蔵人頭に任じられたことを契機に藤原式家が台頭した。
  2. 藤原良房は娘の産んだ子を即位させ、応天門の変などで大伴氏らを失脚させ、関白として権力をふるった。
  3. 藤原基経は、安和の変で藤原道真を失脚させたが、これにより他氏排斥は完了した。
  4. 藤原道長・伊周親子は、対立する道隆・頼通親子を失脚させ、天皇の外戚として権力をふるった。
  5. 後三条天皇は、大江匡房らを登用し、記録所を設置するなど、摂関家に対抗する政治を行った。

平安時代って一言でいえば藤原の時代ですよね。

それに紫式部とか清少納言とかの作家がおまけ程度にあって。1000年以上も前なのに名を残す人達は、今勉強で苦しんでいる私たちを見て何を思うのでしょうか。

私としては似たような名前でなくて、もう少し特徴的でわかりやすい名前にしていただけたらかなりありがたかったなと思います。ご先祖に怒られますよね、すみません。

 

きっと今から1000年後の子孫たちも自分たちの名前と残してきた出来事に対して文句を言うのでしょうね。化石燃料使いまくって、異常気象を引き起こしてしまっているのですから、大悪人ばかりの時代だったといわれるかもしれません。

 

話を戻して、答えに行きましょう。

 

まず正解は⑤です。ただ大切なのは他の設問がなぜ×なのか解説を理解する事です。

  1. →平常上皇が特別可愛がっていた藤原式家出身の藤原薬子が、薬子の変失敗により自殺。嵯峨天皇が信頼していた藤原北家出身の藤原冬嗣が蔵人頭(天皇の側近で勅命の伝達が役目。天皇の側近中の側近)に任命されて藤原北家が台頭していく。北家以外の家はみんな早くに亡くなってしまうんですよね。昔は医療技術もないし、バタバタと亡くなってしまう運命でした。
  2. →大伴氏を失脚させたところまでは正解だが、藤原良房は関白になっていない。良房の養子である藤原基経が初めて関白に就任した。
  3. →安和の変で源高明が左遷されたことで、他氏排斥が完了。摂政・関白が常置されることとなった。藤原道真は藤原基経の息子である時平らによって左遷された。
  4. →藤原頼隆は早世。息子の伊周は叔父道長との権力闘争に敗れた。藤原道長は言わずとしれた藤原家全盛期の人物です。なんかとんでもない俳句を詠んでいた記憶があります。
  5. →摂関家を外戚としない後三条天皇は、摂関家抑圧の方針から藤原家以外の人間を登用し、摂関家の財源である荘園を整理(荘園整理令)、整理を断行する役所(記録荘園券契所)を設置するなど改革をした。よっぽど藤原家が嫌いだったんでしょうね。

 

以上のように、都道府県庁クラスの問題は、ワードのどれかが間違っていれば×できる問題です。

これはかなり易しいですよね。都道府県庁クラスの問題がこんな簡単で、国税専門官がもっと難しいってなんか違和感があるんです。これ、きっと私だけではないと思うのですが、、、

 

 

3、国税専門官模試の抜粋

 

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続いて国税専門官の問題から。日本の文化史について述べた文章のうち正しいのはどれでしょう。

  1. 国風文化では、女房文学が発達した。清少納言の「枕草子」、阿仏尼の「とはずがたり」、紫式部の「源氏物語」などが代表的な文学である。また仏教では、末法思想の影響のもと、浄土教が発達しその代表的な建築が法成寺である。
  2. 院政期の文化は、庶民や地方にも波及したことが特徴。特に奥州藤原氏は、平泉に中尊寺、白水阿弥陀堂などを造営するなど、栄華を誇った。また、「おもろさうし」などの歌謡も流行した。
  3. 鎌倉時代の文化は、武士が文化の担い手であったこともあり質実剛健なものであった。文学には鎌倉幕府の史書である「増鏡」や、西行の「金槐和歌集」などがある。美術では、東大寺南大門金剛力士像などの力強い彫刻が見られる。
  4. 東山文化は、足利義政を中心としたもので、銀閣が建てられ、そこでの書院造は近代和風住宅の原型となった。また能の合間に演じられた狂言が風刺性の強い芸能として民衆に歓迎された。
  5. 元禄文化は、徳川綱吉を中心としたもので、上方の退廃的な文化である。未術では東洲斎写楽、喜多川歌麿が浮世絵で、文学で、俳諧の松尾芭蕉、小説の井原西鶴などが活躍した。

このように3,4行の設問文章となっています。私も当初見たときはひるみました。上記の問題よりも長い文章も出てきます。

 

それでは解答に行きましょう。

正解は、④でした。

  1. →国風文化では女房文学が発達し、清少納言の「枕草子」、紫式部の「源氏物語」などがある。でも阿仏尼は「とはずがたり」ではなく「十六夜日記」。後深草院二条が「とはずがたり」。また浄土教が流行し、法成寺や平等院鳳凰堂などが建てられたが、法成寺は現存しない。
  2. →院政期の文化は庶民まで伝播した。奥州藤原氏は、平泉に中尊寺や毛越寺などを建てた。白水阿弥陀堂は福島の豪族の建造物であり、「おもろさうし」は中世琉球の歌謡集である。当時、平泉周辺が世界遺産に認定されたことkら、出題がありました。
  3. →鎌倉時代の文学として、歴史書では鎌倉幕府の正史である「吾妻鏡」や、宮中を描いた「増鏡」がある。和歌では、西行の「山家集」や、源実朝の「金槐和歌集」がある。
  4. 東山文化は、足利義政を中心としたもので、和風住宅、茶道、華道など、現在の日本文化の基本となったものが多い為、評価の高い文化である。狂言も発達した。
  5. →江戸時代前半の元禄文化は、徳川綱吉の治世下、上方での華やかな町人文化である。未術では、菱川師宣が浮世絵を創始し、文学では小説の井原西鶴が有名。

 

以上のようにところどころ合っている記述があるが、少し人名や建築物を変えたりする設問が多いです。

実際に問題を書いてみると、この人名入れ替え問題を作るのはとても簡単!手間も頭も要りません。だからこそこういった問題に慣れておく必要がありますね。

 

 

4、やまをはるな

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世界史と唯一違うところは、時代のやまを張ってはダメだ。ということです。

 

 

どういう事かというと、世界史はどんな問題にせよ古代ローマだとか、中世フランスだとか時代が固定されているケースが多いです。

 

 

一方日本史は、今回出題した文化史など時代よりも、いわゆる通史からの出題が多いです。

文化史の他にも外交史、仏教史、教育史、法制史などがあります。

 

 

よく出る時代にやまを張って勉強しても、成果は得られにくいのです。ですから、日本の歴史を色んな角度から勉強することが、大切になります。

 

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〈参考文献〉TAC『都庁1類B模擬試験」『国税専門官模擬試験』2014年