独学高卒でも地方上級公務員に合格

ハンデを乗り越えて都庁含む都道府県庁、国税専門官に合格しました。ブログでは公務員試験情報のほか、実用書レビューや、現在勉強中の日商簿記1級、TOEIC、プログラミングについても語ります。

最強都市を作った男!

おはようございます。

Takatoraです。

 

今回の「Takatoraの戦術書を読む」はこちら↓

福岡市を経営する

福岡市を経営する

 

 現役福岡市長の著作です。

 

この方は、元アナウンサーという異色の経歴です。

 

国や都道府県、市区町村を志望するにあたり、みなさんの社長となる人は、無論選挙によって選ばれた人です。

 

選挙という公平な手段で選ばれる人ですから、みなさんの肩書はさまざまです。アナウンサーや実業家、タレントなど様々な分野の方が首長となっています。

 

ただ一昔前の首長というと、60・70歳を越えた行政OBのおじいちゃんを想像しがちですよね。

 

でも最近(といってもここ十数年)は、高島市長のように若い方も現れてくるようになりました。

 

あくまで傾向ですが、若い首長はパワーがあり、新しいことにドンドンチャレンジしていくイメージがあります。

 

この高島市長はまさにその言葉どおりで、新しい取り組みをドンドン採用して福岡市民を幸せにすべく邁進していきます。

 

高島市長の実績では、

東京を抜いて、人口増加率1位

地価上昇率は、東京や大阪の2倍

政令指定都市で唯一、5年連続で税収が過去最高
スタートアップ開業率は4年連続7%台(政令指定都市唯一)
国際会議などの開催件数、8年連続政令指定都市中1位

など、数々の偉業があります。

まさに福岡市を成長させ、最強都市を作った男。

 

また、公務員志望のみなさんも、こういった新進気鋭の市長の行動原理を知ることは、これからの行政は社会対しどのような役割を果たすべきか勉強になるので、有意義だと思います。

 

 

友だちとは

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高島市長は元KBC九州朝日放送のアナウンサーでした。

 

そのため、九州地方では顔の知られた存在でした。

 

しかし、選挙活動を始めると一転、沢山いたはずだった友だちが目の前からサーッと消えていきます。

 

仲の良かった「はず」の友達にいくら電話をしてもつながらないのです。

 

結果的に自分が有利という報道が流れた投票1週間前まで、選挙事務所はガランとしていたのです。

 

高島市長が「選挙活動に参加してくれるだろう」と思って作った「友だちリスト」。。。むなしいですよね。しかし、高島市長はここで学習します。

 

自分はこれまでリスクをとって誰かの力になったことなどないくせに、人はリスクをとって自分に協力してくれるだろうという都合のよい思い込みをする甘さ。

 

普通の人間ならここで「冷たい奴ら」と原因を自分でなく、他人に向けてしまうところですが、ここでしっかり自分を見つめなおすことのできる「冷静さ」は尊敬できます。

 

誰にも迷惑をかけずに決断することなどできない

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高島市長は元アナウンサーで、しかも朝の番組を担当していました。

ですから、出馬を決意したものの、市長要請は8月末、選挙は11月、選挙告示まで2か月ちょっとしかないタイミングでしたから、アナウンサーを辞して選挙出馬をひょうめいすれば、周りに多大なる迷惑をかけることは必至です。

 

このタイミングが非常に迷惑になるのは、社会人の方はもちろん、学生でも容易に想像できるのではないでしょうか。

 

チャンスが来たときがベストタイミング

 

いつ、どこでチャンスが巡ってくるのかは誰にもわかりません。

 

年度末とか今の仕事が一区切りついたときなんていうキリの良いタイミングでやってくるのなんてほとんどありません。

 

何かが欲しいなら、何かを失う。

 

たしかに私もそう思います。

 

私も民間を退職して公務員に転職したときに、沢山の友だち「だと思っていた」人に非難を受けました。

 

すべてを得ることは不可能です。

 

誰しもみんな迷惑をかけながら生きているのだから、失うことを恐れる必要はないのです。

 

「素人」という批判がある場合は、「玄人」と言われる人でもできないような結果を残すことではじめて、ものが言えるのです。

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高島市長のような若く、政治経験のない首長は、何をいっても周りが聞いてくれないそんな状況に陥りがちです。

 

これは民間企業でも言えるのではないでしょうか。

 

大した実績のない若造が声高に叫んでも「却下」される。

 

だから、高島市長は「数字を出すこと」で周りを黙らせます。

 

数字上の成果が期待できる交流人口の増加に目を向けた。

 

福岡市は第3次産業に9割の人が従事している産業構造をもっていたので、高島市長は多くの消費者に福岡にきてもらい、お金を使ってもらうことを考えました。

 

主な政策

・主要なエリアには必ず無料Wi-Fiを設置

・観光のシンボルとしてオープントップバス(屋根のない2階建てバス)を導入

・市役所1階ロビーに九州全体の観光情報コーナーを設置&カフェ設置

・市役所前広場を民間に1000万円/年で貸し出し、毎週末イベントを催してもらう。

・クルーズ船の誘致

・国際コンベンションの誘致

 

通常、港の管理者(港湾管理者)は都道府県が担います。

 

しかし、博多港は福岡市が港の管理者であり、港湾整備やクルーズ船の誘致は国と直接連携して行うことができます。

 

地方自治体を志望する際はこういったところもしっかりチェックする必要がありますね。

 

こういった数々の政策により、就任3年間で市税増加率が全国の政令指定都市で1位になりました。

 

就任直前が11位だったので、その凄さがわかるでしょう。

 

高島市長は数字で批判する人たちを説得させたのです。

 

政治の世界に限らず、どんどん若い人が意思決定層に入っていくべきです。

 

ただ最初は、若いリーダーというだけで私と同じような目に合うことも多いでしょう。

 

 そんなときはまず小さくてもいいから、確実な「結果」を出すこと。

 

冷笑されながらでも、信じたチャレンジは続けて、目に見える「数字」を示すことが突破口になります。

 今は「何もしない」と沈んでいく状況

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政治家がリスクを負わず、安定した行政運営をしているように見せる方法がひとつだけ あります。

 

それは、「何もしない」ことです。

 

たしかに、「何もしない」選択をすれば、変化が起きないので新たな批判者を生むわけでもないので、一見「安定」しているように見せられますよね。

 

でも考えてみてください。

 

少子高齢化やIT技術の進歩など、社会情勢や住民ニーズは10年前のそれと比べても変化しているのは明らかです。

 

ですから何もしないことは、以前のニーズに合わせた政策をとり続けるのですから、社会の変化に逆らっていることになってしまいます。

 

しかし、社会の変化に合わせた政策をとっても、やはり全員に喜ばれる完璧な政策はありません。

 

財源などの限られたリソースを社会のために使うとなると、「どこか削る」ことになってしまいます。

 

「全員」を意識すると、動けなくなる

 

だから「全員」では考えず、全体を意識することが大事です。

 

「部分最適」ではなく「全体最適」で決断する 

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 市長になれば、「うちの町内会に来てしゃべってください」や「うちの小学校の運動会でスピーチを頼みます」などの依頼はきます。

 

しかし、高島市長はこういった運動会や各種団体の祝賀会などへの出席依頼はほとんどすべて断っているそうです。

 

市長としての全体の業務を考えれば、そこだけに大きな時間を割くことができないからです。

 

同じ理由で、個人への面会も断っているそうです。

 

しかし、企業や個人の意見を市役所として受けるのは、あくまでそれぞれの担当部署 の仕事です。

 

個別の案件については、普段から賛成反対の両論、そして過去からの経緯や他の施策との整合性を考えている役所の担当部署にしっかり行政としての判断をしてもらうことが大切です。

 

市役所や都道府県に勤めていれば、住民から市長や知事への手紙に対して回答する仕事が巡ってくるでしょう。

 

最終的な決裁権限は上司であっても、そういった手紙について他部署と調整し、行政としての回答を作成するのは一担当です。それだけ専門知識と重い責任が求められます。

 

何の要望もない人がさらに幸せになっていただくために働く

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 ある公営住宅に行ったときの、印象に残っているエピソードがあります。

(中略)

 

ある団地で演説を終えたとき、最後の人と握手し終わって、次の場所に行こうとしていると、遠くから走ってくる人が見えました。

 

近づいて来られて分かったのですが、その方は知的障がいのある方でした。(中略)

 

ところがその方は、最後までなんの要望も口にしませんでした。

 

それどころか「ああ、会えてよかった、あんたがんばってね」と励ましてくださったのです。

 

なんの要望もなく、ただ「がんばってね」と伝えるためにわざわざ走って出てきてくれたのです。

 

自然体でさまざまな場所に行って演説することで、選挙のときだからこそ出会える人たちがいます。

 

「この人たちに幸せになってもらうように、この人たちを守れるように、自分は強くなりたい。そして全力でがんばって福岡市も強くしなければ」という気持ちになるのです。

 

こういう経験はなにも、首長に限らず公務員として働いていてもそういう気持ちにさせてくれる機会があります。

 

身バレしたくないので詳細は話せませんが、(一番の勝ち組は、無名の富豪だと思っています)純粋に「この自治体が良くなるように頑張ってほしい」と応援してくれる住民の方は、予想以上に多いです。

 

私も当時、そういう人たちのために頑張ろうと思ったものです。

 

リスクをとることが怖いという感覚をなくす考え方

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私はリスクをとることに恐怖を覚え、動けなくなるタイプです。

 

「うそつけ、正社員で働きながら大学に通い、大した学力もないのに公務員試験を受けたじゃないか」

 

そういわれるかもしれません。

 

しかし、当時はいい意味でも悪い意味でも「怖いものしらず」でした。

 

実際、公務員試験に合格したあと、その後の進路については「怖くてなかなか公務員から転身できなかった」過去を持ちます。

 

高島市長はアナウンサーでした。

 

アナウンサーにまでなる人ですから、頭も良かったのでしょう。

 

しかし、そこから失敗すれば無職になるかもしれない福岡市長選に出馬することができました。

 

なかなかできない決断です。

 

私にはリスクをとることが怖いという感覚があまりありません。

 

それは、自分の命は役割があるところに導かれるだろう、という確信めいたものがあるからです。

 

もし落選したとしたら、導かれるべき場所は、政治家でなかったというだけ。

 

おそらく次に、別の道に導かれて、そこで力を尽くせばいいだけのことです。

 

こんな考え方普通できますか?

 

なかなかできないです。

 

これは高島市長が高校時代に関わったエジプトの学生と交流していたときに、イスラム教では、「自分たちの未来を自分たちの意思でコントロールできるというのは思い上がりである」と考えるということを学んだのだそうです。

 

、、、でも、私はなかなか一歩踏み出せません。

 

博多駅前の道路陥没を1週間で復旧させたリーダーシップとは

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2016年11月8日、博多駅前で大きな陥没事故があったことは記憶に新しいと思います。

 

ググってみると分かりますが、あんな大穴、復旧にかなりの時間を要するのでは?誰しも思ったと思います。

 

しかし、その事故の1週間後、またたく間に陥没は復旧し車がいつもどおり走っている。

 

これびっくりしましたよね。

 

有事と平時では異なるリーダーシップ 

 

 高島市長は、「仮復旧」と「本復旧」の2段階で作業をすることを決断しました。

 

そして関係会社にお願いしたところ、前向きな言葉をいただき、結果的に1週間が経つ直前に道路の通行再開となりました。

 

普段はライバルの同士の企業グループもお互い協力してもらったそうです。

 

また、復旧作業の前にも大きな決断があったそうです。

 

それは、「原因究明の調査優先」か「埋戻し優先」かです。

 

ここでも批判があったようですが、高島市長は 

 

・二次災害を防ぐこと(穴をそのままにしておくと地下水とともにまわりの土が穴に流れ込み、さらに穴が拡大する可能性があった)

 

・埋戻しにつかった流動化処理土は「後日、ボーリング調査で地下の構造を把握することができる程度の硬さ」という特性があった

 

などの理由により、埋戻し優先を決断しました。

 

有事には「トップダウン」のリーダーシップ、そして平時には、関係各所の意見をしっかりうかがって進める「ボトムアップ」といった使い分けが大切なのです。

 ラストワンマイルの問題の解決策

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東日本大震災などの災害が起きたとき、全国からたくさん支援物資が送られてきますが、現地の中継地点でボトルックが発生してしまうことがあります。

 

現地まで支援物資が来ているのに、肝心の被災者までスムーズに届かないことをラストワンマイルの問題と呼びます。

 

これは、大量の支援物資が届いても、その仕分け、管理、被災者のニーズ調査や、供給など、被災自治体の負担が膨大であるところが原因であると言われています。

 

自己完結型支援にチャレンジ

 

被災地の自治体や被災者に一切の負担をさせないよう、独自でニーズを調べて必要な物資を集め仕分けして、被災者の手元まで届ける一連の作業を、支援する側の自分たちですべて行うものです。

 

この取り組みにより、被災自治体や被災者に負担をかけることなく行う支援ができるようになったのです。

 

シンプルに伝えるための具体的なコツ 

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住民が知りたい情報を伝えるために、シンプルに伝えることは重要です。

 

高島市長のやり方は↓のとおり。

 

まずいろいろな情報や意見を頭に 頭に詰め込んだあと、いったんすべて忘れます。

 

そして今度は、引いた視点からざっくりと物事を捉え直します。

 

「ようするに〇〇である」と、ひとことで説明するにはどうすればいいかを考えるのです。

 

たまにいませんか?

 

「ようするに」を連発するのに、要領を得ない説明をする人。

 

私はかなり気を付けていますが、たまにやってしまいます。(反省)

 

高島市長は元アナウンサーだけあって、この「短くざっくり」をかなり意識して練習していたと言います。参考になるでしょう。

 

役所内で最後まで我慢して説明を聞いてくれるのは、それが仕事だからです。

 

プライベートにおいて大切な人ですら途中で飽きて聞いてくれない話を、いわんや市民のみなさんに発信して聞いてくれるはずがありません。

 

福岡市が輝く=日本が輝く

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 国は地方都市の集合体です。

 

私も当時、都道府県庁で働いて、「国は地方重視の施策をとるなあ」とよく思ったものです。

 

当時、補助金を担当していたのですが、どれも補助の実施主体は市町村ばかり。

 

都道府県が実施主体の補助金はほとんどありませんでした。

 

だから、国の補助金を採用するかどうかは各基礎自治体の手に委ねられているのです。

 

都道府県が「〇〇市はこの補助金を使いなさい」なんてことは言えません。

 

日本を最速で輝かせるたった一つの方法 

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高島市長曰く地方創生と対照的な言葉は、「国土の均衡ある発展」であると言ってます。

 

国がまんべんなく地方を発展させようという考え方です。

 

でも現在は昔と違い、人口減・超高齢化の社会です。

 

限られた財源を有効に使うには、どこに重点的に使うかが大事になっていきます。

 

地方が自ら変わるための努力や熱意がないとせっかくの予算も持続可能性がないため、「地方」 は国の限りある「支援」を受けられない。

 

そのことを遠回しに伝えているのが「地方創生」だと私は理解しています。

 

もちろんこれは高島市長の意見であって、地方創生についてはいろんな解釈があります。

 

公務員試験を受けるにあたって、このワードについて考えてみてはいかがでしょうか。

 

まちづくりにはよそ者の視点も大事

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街を変えるには「よそ者・若者・バカ者」という3要素が必要と言われます。

 

「希望自治体が他都道府県(他市町村)だから受けても合格できるのだろうか」

 なんて考えている人もいるかもしれません。

 

外には外にいる人ならではのメリットがあります。

 

それは、その自治体を外から見れることです。

 

高島市長も、高校を卒業するまで大分市にいました。

 

だから福岡市をひとつの街として単純にとらえず、「九州の中の福岡」という位置づけも常に意識していた経験が生きていると言っています。

 

「外」を見ることは、改めて「内」を見ること。

 

福岡市と同じ人口のエストニアの成長戦略

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 エストニアの人口は132万人。福岡市の158万人と同規模です。

 

この規模の都市が、埋没することなく輝いくためには、

 

 限られたリソースを「勝てる分野」に集中投資してとがらせ、経済活動を活発にすることが大切になります。

 

 みなさんもご存じのとおり、エストニアは「電子政府」を構築しており、役所に行かずともほとんどの行政サービスをオンライン手続きができます。

 

国外の外国人にもネット経由で行政サービスを受けられます。

 

今の日本が世界で勝ち残るためには?

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もはや人口規模や経済規模といった指標という勝ち目のない指標で戦ってもしょうがないと高島市長は言います。

 

モデレートというキーワード

 

高島市長はモデレートこそ大切なキーワードになると言っています。

 

日本語では、「適度な」「穏健な」という意味になります。

 

たとえば人口について考えてみます。 

 

センスのいい街にしていくためには、一定程度の「民間の投資」が必要です。

 

しかし、利用する人口が少なくて回収の見込みがなければ当然赤字になるため、民間が投資することはありません。

 

一方で利用者が多過ぎると、どんなにセンスのいい街並みや施設であっても、人の多さが市民のストレスになってしまいます。

 

よって、資金回収できる線は越えているけれど、多過ぎることもない「モデレートな」人口規模が、市民にとって快適で「リバブル」なのです。

成功の反対は挑戦しないこと

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いかがでしたか?

 

今回の紹介した本は、かなり共感できる部分があったため、普段よりも多く書いてしまいました。。。

 

最後に書いてあった「成功の反対は挑戦しないこと」

 

私も常に挑戦しながら生きていきたいと思います。

 

福岡市を経営する

福岡市を経営する

 

<参考文献>

高島宗一郎『福岡市を経営する』ダイヤモンド社、東京都、2018年