おはようございます。
Takatoraです。
よく経営者は、コミュニケーションスキルが必要だと言われます。
私もこれには同意です。
その中で口下手を自覚している人は、コミュニケーションに対して苦手意識を持っている人も多いと思います。
今回は、そんな口下手な人が年商500億円を超える企業をつくったお話です。
全国に260社あるホームセンター
ビバホームやジョイフル本田など、でっかいホームセンターって全国にたくさんありますよね。
そんなホームセンター、全国に260社もあるらしいです。
ホームセンターは品揃えも豊富ですよね。
私はホームセンターへ毎回行くたびに、商品ラインナップが変わっていると実感しています。
そんな沢山あるホームセンター会社。その全ての取引先になっている会社があります。
それが今回紹介する、パール金属株式会社です。
↓パール金属HP
パール金属株式会社
金属という名を冠しているとおり、メインは金物の商品を扱っていますが、数多くの便利キッチン用品、キャンプ用品なんかも扱っています。
本社はなんと、新潟県三条市。
これは創業者である、髙波久雄さんの故郷です。
新潟県にこんな優良企業があるなんて、恥ずかしながら知りませんでした。
会社内に膨大な商品が陳列されたスペース
会社内には、ほぼ全ての自社製品が陳列された広いスペースがあります。
ここは、小売バイヤーとの商談スペースなんだそう。
毎日各コーナーで商談をしているみたいです。
これは確かに商談にはもってこいの場所だなと思いました。
なんせ、自社製品が陳列されているのですから、商談スペース自体に実際の売り場を再現できており、店頭さながらのイメージが視覚的に分かるから、バイヤーの理解度も大きいです。
しかも、ほぼ全ての商品が陳列されていますから、小売店へ営業するより、代替品の紹介など機動的な提案をすることができ、非常に効率的です。
超高速商品づくりの手法
パール金属の強みとして、超高速商品づくりがあります。
年間の商品化数は2,000種類もあるそうです。
そして企画提案から製品完成までの期間は、驚きの最短20日間です!
経験者なら分かると思いますが、これは驚異的なスピードです。
社内の稟議を通してメーカーに発注してとなると、この倍は楽にかかります。
すごい!
なぜこんな高速に製品化を行えるか。それはざっくりいって、以下の理由です。
①ラフ案で製品提案できる
社員は製品の提案をするために、初めから精巧な案を出す必要はありません。
紙に鉛筆でラフ案を書き、上司へその製品の提案を出します。これだけ。
これなら、休みの日にふと思いついたアイデアだって、忘れないよう簡単に紙に書いて、月曜日にそのまま提案が出来ますね。
②提案の7割はGO!
提案が簡単でも、GOが1割しかない、、、だったら社員も身構えちゃうし、提案にとても時間がかかってしまいますよね。
しかしこの会社、製品提案の7割が商品化するみたいです。この7割ってのが絶妙だと思いませんか?
ふざけた提案は即NGだけども、まあある程度の出来ならば商品化という。
これは社員にとってかなりモチベーションを上げることのできる手法ですよね。
なぜこんな割合でGOサインを出せるかというと、 売れると思ったものが売れない、反対に売らないと思ったものが売れる。
というのは良くあること。
つまり「市場に出さなければ答えは出てこない」ということらしいです。
これは私も経験則で共感できました。
私も仕事で、部下からの業務改善提案を良く受けます。
その時はある程度の提案を聞いて、即NG案件でなければGOを出すようにしています。
そうして動いた部下の目ってキラキラしてるんですよね。仕事を能動的にしている人って美しいですよね。
ああもちろん、うまくいかなかった責任を取るのは自分です。
そこは責任取ります。
もちろん、うまくいかなかった事もあります。
でも、それはうまくいかなかった事が分かったという発見でもあるので、あまり気にしないようにしてます。
③地元の町工場との連携体制
いくら社内の仕組みがしっかりしていても、外部との仕組みがうまくいっていなかったら、ちゃんと仕組みが機能しません。
外部との連携体制が出来ているということは、それだけ信頼関係が出来ているってことですよね。
口下手でも営業トップになった手法
今は会長の髙波さん。
キャリアスタートは新潟→上野の集団就職でした。
いやー時代を感じますね。
そこで金物問屋の営業マンだった髙波さん。
口下手だったため、はじめは全く商品が売れなかったそうです。
そんな折、休日に担当していた店を見かけます。
そしたら結構忙しそうだったので、純粋な気持ちで手伝いを買って出ました。
その後忙しさも一服し、帰ろうとしたところ、店の人から封筒をもらいました。
髙波さんは謝礼金が入っていると思い、断ったのですが、「おたくの社長に渡してほしい」といい、結局それを持って帰ることになります。
封筒を開けて見ると、なんと注文書が入っていました。
普段注文しない店から注文をもらうなんて、社長は驚いたそうです。
その手法で、営業部員30人ほどを一気に抜き去って、営業トップになりました。
この時、髙波さんが思ったのは
「売ろうと思ったら売れない。喜んでもらうためにやる」ということです。
これは、どの事業にも共通していますよね。
27歳で創業してからのサクセスストーリー
髙波さんは27歳に、地元新潟で今の会社を創業します。
そしていきなりスマッシュヒットを飛ばします。かっこいいですよね!
それは、ステンレス製のおたまです。
当時は耐久性のないアルミ製のおたましかなかったそうです。
値段も当時で20円ほど。
髙波さんが、視察でドイツへ訪れた際にステンレス製のおたまを見つけたようです。
値段は200円と、10倍!
そこで髙波さんは学びます。「高くても客が求めているなら売れる」と。
その後、アメリカへ視察に行きます。
そこで人生を変える店に出会います。
それがホームセンターだったわけです。
当時ホームセンターはアメリカにたくさんありましたが、日本にまだなかったそうです。
そこで、「今後、日本にたくさんホームセンターができる!」と直感が働いたそうです。
まとめ
年商500億円会社とは、全国268社全ての会社と取引をしているパール金属のこと。
拠点は新潟県三条市。創業者である髙波会長の故郷。
会社内に膨大な商品が陳列されたスペース。ここはバイヤーとの商談スペースであり、効率的。
超高速商品の手法は、内部の高速稟議体制と、外部の連携体制によるもの。
口下手でも営業トップになれたのは、相手に喜んでもらうためにという純粋な気持ちのため。
海外視察により、売れるものや、今後伸びる業態を発見した。
※今回の記事はテレビ東京で放映されたカンブリア宮殿の放送をもとに紹介しました。
カンブリア宮殿12月20日(木)放送