独学公務員)Takatora 電車運転士や古民家などなど

高卒で電車運転士しながら独学で県庁のキャリアへ転職。築100年の古民家に住む。現在無職…どうするTakatora

転職の思考法

今回紹介する本は「転職の思考法」です。

私のブログを読んでいる方は公務員試験に向けて勉強している人が大多数だと思いますが今回は、そもそも転職の思考とはというところの本を紹介します。

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

 

著者の北野唯我さんは、神戸大学を卒業し博報堂、ボストンコンサルティンググループを経て、ハイクラス層を対象にした人材ポータブルサイトを運営するワンキャリアに参画している。私から見たら雲の上のエリートです。

 

しかし、この本は私のような非エリートでも読みやすく、自分ごととして読める良本だと感じました。

 

転職を考えている方など未来について悩んでいる人には、タメになる本だと思いますのでおススメです。

 

また私は、公務員こそ日本一挑戦できる職業であると思っています。詳しくはこちら

 

www.dokugaku-komuin.com

 

 

 

 

1、この本のあらすじ

 

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この本は物語形式で話が進んでいき、主人公の行動を追うことで実際の転職に必要なことすべてを取得できるようになっています。

 

まず主人公・青野は有形物を販売する30歳の営業マンです。

特別優秀でも、特筆した専門性もありません。この青野が黒岩というコンサルタントに出会い、成長して、今後の自分に最も価値のある仕事に転職するという物語です。

 

まず青野は、黒岩に自分の市場価値(マーケットバリュー)を測るための方法を学びます。

マーケットバリューを構成する要素は3つあり、それを青野自身に当てはめます。

 

その後「一生食える」を確保する4つのステップを学びます。

 

1つだけ例にとって「技術資産」について。

技術資産といっても年齢によって身に付ける技術は異なる事を知ります。

20代は専門性、30代以降は経験を取ることが大事だというのです。

それは何故か、専門性のある人間にこそ、貴重な経験が回ってくるからです。

確かに、会社の重要なプロジェクトはいつも専門性の高いエース社員に任せられますよね。

 

そうして青野は転職のために黒岩の教えを受け、成長していきます。

 

しかし、青野の会社はいわゆる年功序列の雰囲気が濃く残っている企業です。

転職を進めている青野に対し、足を引っ張る人間が現れます。

 

足を引っ張る人間はいわゆる中年の窓際族のオッさんです。転職は悪だと考えており、部長に青野が転職しそうな事を漏らして、社内で冷遇させます。

「転職者は裏切り者」であると。

 

しかし、黒岩は「転職は悪は、努力を放棄した者の言い訳に過ぎない」と言いました。

会社を「居場所」と決めた瞬間、手段の目的化が起こります。今にも倒れそうな会社であればあるほど、そういう人間は必死でしがみつこうとします。

 

そして、転職活動後期に青野は「本当に転職して良いのだろうか」と思い悩みます。

しかし、黒岩は青野に「お前がいなくなっても確実に会社は回る」と言います。

 

ちなみに私Takatoraは、そんなに優秀な社員では無かったのでそんな事は微塵も感じませんでした。

 

そして、最終章に入り青野は自分に納得のできる転職を達成します。そして、振り返ります。「前職の仕事はいつから『楽しくないもの』になったのだろうか」と。

 

そして、心から納得のいく仕事を見つけるために、黒岩から必要なことを学びます。

 

そのうち1つだけ抜粋します。「楽しくない仕事をする人間は結局、金に買われている」について

やりがいを無視して楽しくない仕事をする。実はこれほど簡単なことはない。

だからこそ人はその道を選ぶ。例えば青野が道行く人100人に、あなたは何故働いているのですかと聞いてみる。色んな理由があるだろう。そしてもう1つ聞いてみる。

もし、給料が今の半分になっても今の仕事を続けますか?と。大半の人はノーと答え、転職すると答える。ということはどういうことか。ほとんどの人間は結局、単に金に買われているということだ。

普通のサラリーマンにとって、お金を稼ぐというのは、お金に買われるということだ。時間を差し出し、それを投資家や経営者に買ってもらっている。最も簡単な選択肢。

しかし、これからの時代は完全に逆転する可能性がある。嫌々ながら仕事をする人間の数は減っていく可能性が高い。

つまり、好きなことを仕事をするのは、これからの時代、生存確率を高めるために必要なことである。

それは何故か。ではなぜ給料が低くてもウエディング業界や美容師、テレビの制作会社等に希望者が絶えないか。仕事にクリエイティブな要素があり、やりがいを感じやすいから。

逆に定型的な事務仕事は一般的に人気がない。そして彼らの給料は、正社員の場合ウエディング業界などより高いことが多い。高給じゃないと誰もやらないから。

『仕事が定型的』で、『コストが高い』。つまり投資家や経営者から見ればテクノロジーで代替しやすく、かつ代替したときにより費用削減のインパクトが大きい仕事だ。

さらに今、生活するためのコストはどんどん下がっている。すでに場所さえ選ばなければ、多くのものはタダや極めて安い価格で得られる。いずれ、必ずしも全ての人が働かなくてもいい時代が来る。

 

2、気になったところ

 

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私の中で気になったワードを3つ抜粋します。

 

・「転職は悪」は、努力を放棄した者の言い訳に過ぎない。

この本の中で、名言のうちの1つだと思います。転職という選択肢を手に入れたからこそ、今の企業と対等な立場で接することができます。転職の思考法は、手に入れたからといって必ずしも今の会社を辞めなくてもいいというものなのです。

 

・「伸びている業界で働いたことがある」だけでバリューは高まる。

これから就職を控える就活生のみなさんは、参考にした方がいいかも知れません。例えば、2010年からの5年間はスマホゲームが爆発的に伸びました。この時期にこの業界で働いた経験は、それだけで貴重な『技術資産』になります。なぜなや経験者を雇いたいと追随する会社が山ほどあるからです。

 

・「組織にいると、給与は当たり前のようにもらえるものと勘違いする。そして大きな会社にいる人間ほど、実力以上の給与をもらっていることが多い。その中の多くの人間は、会社が潰れそうになったり、不満があると、すぐに社長や上の人間のせいにする。だがな、勘違いするんじゃない。君が乗っている船は、そもそも社長や先代がゼロから作った船なんだ。他の誰かが作った船に後から乗り込んでおきながら、文句を言うのは筋違いなんだよ」

黒岩がコンサルタントを担当したホテルを指して、青野へこのホテルは1ヶ月以内に債務不履行で倒産すると話した際の言葉です。

倒産させた社長が悪いのか社員が悪いのか青野に考えさせます。黒岩は指摘します。会社が危なくなる前に、社員達は金を稼ぐ力を身につけなければいけませんと。マーケットがすでに成熟している環境にいる人間はなおさらです。

 

3、まとめ

 

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最後、青野は仕事がこんなに楽しいと思える日がくるなんて思ったこともなかった。と、転職を成功させます。

 

今回この本の著者である北野唯我さんは、この本を書いた目的について、「すべての働く人が『いつでも転職できる』という交渉のカードを持てば、結果、今の職場も絶対によくなると確信しているから」と言っています。

 

私も転職経験者ですが、民間企業に勤めていて転職を考えていなかった時期よりも、公務員になるために猛烈に勉強してた時期の方が断然企業への貢献度は高かったと思います。

 

この本の魅力を上手く伝えられていなかったら大変申し訳ないですが、かなりおススメな本です。今後のキャリアに悩んでいる方、是非読んでください。救われるはずです。

 

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法